家族信託は財産管理の一手法ではありますが、ご自身の老後の資産管理が不安だという方にとっては大変有用な制度です。
本稿では、不動産を家族信託する方法やメリットについてわかりやすく解説いたします。
家族信託について
家族信託とは、不動産等の資産を持つ方が、ご自身の老後の生活や介護等に必要な資金の管理等の目的のため、ご自身の資産の管理や処分を家族に託すことをいいます。
資産を持つ方を「委託者」、資産管理を任される方を「受託者」、利益を受ける方を「受益者」といいます。
不動産を家族信託する方法
不動産を家族信託する場合には、以下のような流れで手続きを行います。
- ①誰を受託者、受益者をするか等について家族でしっかりと話し合いを行う
- ②①の内容をもとに、信託契約書の内容を検討する
- ③公証役場にて公正証書の形で信託契約書を作成する
- ④不動産の名義を委託者から受託者に変更する(=信託登記)
- ⑤信託目録を作成する
- ⑥信託財産専用の口座を作成する
不動産を家族信託するメリット
不動産を家族信託するメリットには主に以下のようなものがあります。
- ①不動産が共有状態となることを防ぐことができる
- 不動産が相続によって共有状態となった場合、その後に不動産を管理・処分する際には共有者間の協議が必要となる場合があります。
このような場合、協議がまとまらない限り、その不動産を管理・処分することができなくなってしまいます。
この点、家族信託の場合には不動産の共有状態と異なり、不動産の管理を受託者だけに任せつつ、その不動産から得られた利益は受益者達で平等に分けることができます。 - ②不動産の承継人の順位を定めることができる
- 家族信託の利用によって、二次相続まで含めた相続順位の指定をすることができます。
二次相続の指定は、通常の遺言によっては行うことができないものであり、家族信託の大きな特徴といえます。
家族信託に関するお悩みは八木貴弘司法書士事務所にご相談ください
本稿では、不動産を家族信託する方法やメリットについて解説していきました。
八木貴弘司法書士事務所には、家族信託に詳しい専門家が在籍しております。
お困りの際はお気軽に一度ご相談ください。
八木貴弘司法書士事務所(神奈川県相模原市/緑区)|不動産を家族信託する方法やメリットについてわかりやすく解説